10月8日に発売を迎える『メトロイド ドレッド』。
これから「探索」、そして「恐怖」を体験いただくみなさんに向けて、
『メトロイド ドレッド』のゲームデザイン、プログラミング、ビジュアル、サウンドなど、
それぞれの要素で注目していただきたいポイントをご紹介します。
今作のマップは複数のエリアが繋がっているので、
レベルデザインもまるでパズルのようにゴチャゴチャになりかねません。
そこで、「探索の面白さ」「恐怖」といった今作のコアコンセプトを最初に決め、
そのコンセプトを常に念頭に置きながらゲームデザインしていくことで、
軸がぶれることなく統一したテーマのレベルデザイン・ゲームデザインにすることができたと思います。
また、すべてのエリアにはそれぞれ異なる特徴があります。
イベント・敵・アビリティ・隠し要素など、各エリアのレイアウトは、
今作のサムスのシームレスで素早い動きに対応できるように、
また何度も訪問して探索を楽しめるよう、チューニングしています。
メトロイドの醍醐味である「探索の面白さ」を楽しんでください。
決定したE.M.M.I.の仕様を実現するには、極めて高度なプログラミングが求められました。
たとえ今回サムスのアクションが過去作に比べて大幅にスムーズかつ機敏になったとしても、
E.M.M.I.はサムスにとって圧倒的な存在となる必要があるからです。
また、プレイヤーにとっては“恐怖”の象徴であり、出会うたびにドキッとした驚きを提供できなければいけません。
体をねじ曲げ変形させ、どんな地形でも問題なく移動できるようにするため、
E.M.M.I.には他のキャラクターとはまったく異なるナビゲーションシステムを実装しています。
これにより複雑に入り組んだ迷路のような地形の中、どこまでもサムスを追い回すことができます。
それぞれのE.M.M.I.は独自の特徴・アビリティを持っており、
それらを駆使してサムスを追い詰めます。
それだけではなく、E.M.M.I.は常にサムスを探し回っており、
例え一度見失ったとしてもサムスがいそうな場所を予測して忍び寄ってきます。
もし、E.M.M.I.に見つかってしまったら、サムスの行く先をどこまでもしつこく追跡してきますので、
操作ミスすることなく逃げないと……。
みなさん、E.M.M.I.には十分に気をつけてください。
新世代の「サムス・アラン」となるように、
見た目を大幅にアップデートしつつ、かつてないほど素早く、力強く見せるために、
今回のパワードスーツのデザインには調整に調整を重ねました。
ストーリー的に、これまでのサムスらしいパワフルな印象と、
フレキシブルで有機的な素材による機敏でたくましい印象とを
バランスよくミックスしたパワードスーツにする必要があり、
これらの二面性をもったデザインを目指しています。
新しいスーツのプロポーションは、中に人間が入っていることが
よりしっかりと感じられるようにと意識された、サムスのビジュアルになっていると思います。
また、同様の印象をサムスの動きからも感じられるようにしています。
ゲーム中・ムービーシーン中のサムスのアニメーションは、
戦闘中であろうと探索中であろうとパワフルさと爽快さがしっかりと伝わるよう、
チューニングされているところにも注目してください。
今作のサウンドをデザインするうえで最も重要視したことは、
“惑星ZDR内部で探索を続けるサムスの孤独感をプレイヤーも共に感じられるようにする”
ということです。それぞれのエリアには無数のオーディオがセットされ、
滝や風といった自然環境や暗闇の圧迫感など、
プレイヤーが恐怖をしっかりと味わえるように調整されています。
特にE.M.M.I.ゾーンでは強くそれを感じるでしょう。
E.M.M.I.の音が聞こえたら、プレイヤーの聴覚の冒険が始まります。
E.M.M.I.が近いのか、サムスを検知しているのか、
そしてサムスをすでに追ってきているのか。注意深く聞くことで、
次にどう動けばいいかを考えやすくなり、生存率は高まるでしょう。
これまでドレッドレポートを読んでいただきありがとうございます。
『メトロイド ドレッド』は、2Dアクション「メトロイド」の集大成と言ってもいい内容になっています。
進化したアクションや探索はもちろん、E.M.M.I.や謎の鳥人族たちがどのように物語に絡んでくるのか、
そしてサムスとメトロイドとの奇妙な運命がどのように一区切りとなるのか。
ぜひ、実際にプレイして体験してみてください!