「Hello! インディー」第29回 癒やしのガチョウゲーム『Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜』

  • この記事をシェアする

ガァガァ! BOKUです。

みなさん、ガチョウってご存じですか?

【ガチョウ】 カモ目カモ科の鳥。アヒルとは別の種。見分け方としては、首が短くてくちばしが平べったいのがアヒルで、首が長くてくちばしが円錐型なのがガチョウ。

今回は、そんなガチョウになりきるゲーム『Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜』を紹介します。

後半には開発者さんのショートインタビューもありますよ~。

ガチョウになって、いたずらをしましょう

ガチョウになる……何をするのかイメージできますか?
水の上をスイーッと泳いで、チョコチョコ歩いて、ガァー!と鳴いて、たまに農園に入っていたずらして……。

でも農園の入り口が閉まってる。どうやって入ろう……。
農園の中におじさんがいるから、入り口を開けた隙に忍び込むかな。
おじさんが入り口を開けて外に出てきてくれたらいいんだけど……。

「ガァ!ガァー!」(訳:おじさーーん!おーーーい!)

来ないなぁ……。
ラジオの音がしたら来るかな。

あ! 来た来た!
よし、おじさんがラジオに気を取られてる隙にコソッと……侵入成功!

あの手この手でToDo(すべきこと)をクリアしていく

このゲームでプレイヤーが操作するのは、ガチョウです。
ガチョウになって、ToDo(すべきこと)リストに書かれていることを達成していきます。ただ、一筋縄ではいかないものばかりなので、どのように達成するか、考えないといけません。

ステージごとに用意されるToDo(すべきこと)リスト。中には曖昧な項目も。

先ほど紹介したように、農園に侵入するためにおじさんに入り口を開けさせるだけならまだ簡単。
おじさんを濡らすためには、スプリンクラーの近くまでおじさんを誘導しないといけません。

では、どうやって男の子を電話ボックスに閉じこめたらいいのでしょう?
テレビに映るには?

男の子を電話ボックスに誘導したいけど、ガチョウには扉は開けられない。どうする……?

人々はガチョウのことを嫌いなようで、鳴き声を聞くと追い払いに来ます。
さらに、物をくわえて持っていくと、すぐに取り返されてしまいます。

ガチョウを見ると追い払う大男。酒場に入れてくれません。

商品を持っていくと、お店のおばさんが追いかけてきます。

でも、ときにはこれを利用して人々をおびき寄せ、ときにはバレないように動くことで、ToDoをクリアしていけます。
後半になるにつれて、「これをやると、人がこうなって、それで物がこうなって……」と、「風が吹けば桶屋が儲かる」みたいな予想をしないといけないくらい複雑になってきますが、あの手この手でがんばって達成感を味わってください!
ちなみに、ボクは一通りのクリアまでに3時間くらいかかりました。その後、さらに難しそうなToDoが出てきて……これをクリアするにはもっともっとかかりそうです。

リボンでオシャレ!ガチョウが自分で結ぶことはできないので……どうやって着けるかわかりますか?

……と長々と説明しましたが、堅いことを考えずに、ガチョウになって歩いて鳴いていろんな物をくわえて、そしてその可愛い動きを眺めて癒やされる。それを満喫することもお忘れなく!
こちらのトレイラーに癒やしが凝縮されてるのでどうぞ~。

制作者に聞いてみよう

今回は、『Untitled Goose Game 〜いたずらガチョウがやって来た!〜 』の開発者、House Houseのみなさんにお話しを聞きました。

House House:オーストラリアのメルボルンにある開発スタジオ。友だち4名で遊び感覚でゲームを作り始めたところ、どんどん真剣になっていき、House Houseを設立。現在も4名。

なぜ「ガチョウ」のゲーム

みなさん、こんにちは。
まずは何と言っても、なぜ「ガチョウ」のゲームを作ろうと思ったのかを教えてもらえますか?

オーストラリアではみんなガチョウを飼ってるんですよ!……ということだったらシンプルなんですが、実は私たちもあまりガチョウと触れ合ったことがないんです。

えっ! 意外ですね……。

ただ、身近にガチョウがいる人たちは、結構苦労しているということを聞いたんです。人々がガチョウを怖がっていると。そこで、このパワフルで人を怖がらせる鳥になったら絶対に楽しいだろうなと思ったんです。

なるほど。ゲーム内でも、ガチョウが鳴くとみんなかなりビックリしてますね。ガチョウの動きを警戒してじっと見てきますし。

もうひとつ、よく聞かれるかと思いますが、なぜ『Untitled Goose Game』(無題のガチョウゲーム)という名前にされたんですか?

実は……ちゃんと名前を決めてなかっただけなんです。
よいタイトル名がないか、かなり考えていたんです。でも、なかなか思いつかなくて。そしたら、ゲームを発表しないといけない時が来ちゃったので、とりあえず『Untitled Goose Game』と呼ぶことにしました。そのときは本当に「無題のガチョウゲーム」でしたから。

「無題のガチョウゲーム」という名前。無題なのに、日本語版には副題が付いていますね。

なるほど。「まだタイトル名が付いてないよ」ということだったんですね。でも、そこから名前を付け直さなかったのはなぜでしょう?

発表したら、話題になってしまったんです。それで、みなさんに『Untitled Goose Game』という名前で浸透していってしまったので、もうそのままでいこうと決めました。

イベントに出展されるたびに、ブースに行列ができてましたもんね。

ガチョウになりきる

ゲームをプレイする中で、最後までよくわからなかったことがあるんですけど、「羽ばたく」アクションって何か意味があるんでしょうか?

もちろんです!羽ばたくことで、ガチョウになりきることができます!
プレイヤーは、まるで演技をしている俳優みたいだと思ったんです。なので、プレイヤーがより豊かにガチョウとして表現できるように、「羽ばたく」アクションを用意しています。
実際にゲームを進めるうえで使うことはないかもしれないですけど。

「羽ばたく」ことで風が起きることもなく、人々が驚くこともなく。飛んでいるように見えても、落ちているだけ。

ToDoリストに載っていることをどうやって実現するかを考えてプレイするのはもちろん楽しいんですけど、ガチョウになりきってみるのも楽しいですよね。わざと走らずにチョコチョコと歩いてみたり、たまに立ち止まってみたり。ガチョウっぽく動くと一段と可愛いんですよね~。

立ち止まってしばらく操作しないでおくと、しっぽを揺らすんですよ。これも可愛いのでぜひ見てください。

これ! めちゃくちゃ可愛かったです!

最後に、日本のみなさんに向けてメッセージをお願いします。

ガァ!ガァ!ガァ!(私たちのゲームに興味を持ってくれてありがとうございます。みなさんに気に入ってもらえると嬉しいです!)

House Houseのみなさん、ありがとうございました!

それではみなさん、よいインディーライフを!

開発資料:キャラクターのスケッチ。これだけでも躍動感がありますね!

© 2019 House House in cooperation with Panic

この記事のほかにも、こんな記事があります。