「ポケモンバトルの研究成果を、夏休みの自由研究として提出できないかなあ…」。
わっ、どこからか読者の方の質問が飛び込んできました。難問ですね。でも、お気持ちはわかります。いつの日か、そんな時代が来るかもしれません。夏休みも終わりです。残りの宿題を片付けてから、ポケモンバトルで遊んでくださいね。
おひさしぶりです、ポケモン公式ガイドブックの著者の元宮秀介です。この連載では、“バトルおじさん”として、ポケモンバトルの面白さと奥深さを、ポケモンバトル初心者の皆さんにお伝えしています。YouTubeやニンテンドーeショップで配信中のポケモンスペシャル番組『ピカ・チャン』と連動して、今回も一歩進んだポケモンバトルのテクニックを伝授しますよ! 本日(8/24)、第9話を公開していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
今回のテーマは「状態異常」。
『ピカ・チャン』第7話 「どくをもって、バトルを制す!?」と連動して、ポケモンの状態異常について深く語っていきたいところですが……。『ピカ・チャン』第7話では、バトルおにいさんがいつも以上に熱く、状態異常について、実にくわしく語っているのです。うーん、バトルおじさんの出る幕がないぞ……。
まあ、いいか。
『ピカ・チャン』第7話の復習を兼ねて、バトルおじさんならではの切り口で、状態異常を説明していきましょう! ポケモンバトルを楽しんでいる皆さんなら、状態異常のことはある程度は知っていますよね。ここでしっかりおさらいしておきましょう。
●「ねむり」状態と「こおり」状態は、戦闘中にわざを出せない状況が数ターン続きます(自然に回復します)。
●「まひ」状態は、4回に1回の確率でわざを出せなくなります(自然に回復しません)。
●「どく」状態と「やけど」状態は、ターンごとにHPが減っていきます(自然に回復しません)。
●「もうどく」状態は、ターンごとにHPの減りが大きくなります(自然に回復しません)。
これらが状態異常と呼ばれるものです。自分が相手のポケモンを状態異常にするのはうれしいけれど、自分のポケモンが状態異常にさせられるのはいやですよね。
状態異常の効果は、これだけではありません。「まひ」状態と「やけど」状態には、ポケモンの能力を下げる効果もあります。
●「まひ」状態は、「すばやさ」が下がります。
●「やけど」状態は、「こうげき」が下がります。
「普通に戦っても倒しにくい強い相手ほど、状態異常をうまく使うと倒しやすくなることがあるんだ」。
バトルおにいさんの言葉のように、状態異常にはとても強力な効果があるのです。バトルの勝敗に大きく影響するので、自分のポケモンが状態異常になったときの対策を立てておきましょう。
いちばん有効な対策は、ポケモンにきのみ「ラムのみ」を持たせることです。
「ラムのみ」を持っているポケモンは戦闘中に、状態異常と「こんらん」状態になると、「ラムのみ」を食べて自分で治します。すべての状態異常を治す効果が、何と言っても魅力的です。
『ピカ・チャン』第7話で「もうどく」状態にされたクレベースも、「ねむり」状態にされたファイアローも、「ラムのみ」を持ってさえいれば、すぐに回復することができました。
「ラムのみ」は、『ポケットモンスター X・Y』では、16番道路の野生の木から手に入ります。『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』では、123番道路のきのみばたけで手に入れるか、ミナモシティで男性からもらえます。どちらのシリーズでも入手できる数が少ない貴重な道具です。
ポケモンのタイプによっては、状態異常にならないことも知っておきましょう。
● ほのおタイプのポケモンは、「やけど」状態になりません。
● でんきタイプのポケモンは、「まひ」状態になりません。
● こおりタイプのポケモンは、「こおり」状態になりません。
●どくタイプのポケモンと、はがねタイプのポケモンは、「どく」状態と「もうどく」状態になりません。
攻撃する前に、状態異常になるかどうか、相手のポケモンのタイプをしっかりチェックするようにしましょう。
ところで、皆さんは相手のポケモンをどのようにして状態異常にするかは、ご存知ですよね。そうです、ポケモンのわざやとくせいの効果で、状態異常にするのです。
例を挙げると、
わざ「かみなりパンチ」は、威力が75で、10%の確率で相手を「まひ」状態にします。
とくせい「どくしゅ」は、こちらから直接攻撃をしたときに、30%の確率で「どく」状態にします。
また、相手を状態異常にする効果を持つわざには、常に大きな選択があります。相手を「まひ」状態にするわざを決める場面を例にしましょう。わざ「でんじは」を使えば、相手を確実に「まひ」状態にします。かたや、わざ「かみなり」を使うと、威力110の攻撃をして、30%の確率で「まひ」状態にすることができます。
相手を確実に状態異常にできるわざをおぼえさせるのか、あるいは相手を攻撃しながら運に任せて状態異常にするのか。ポケモンには4つのわざしかおぼえさせられませんから、どちらのわざをおぼえさせるのか、悩みどころですね。
そんな迷える皆さんに、強力なコンボを紹介します。
わざ「かみなり」で、相手を「まひ」状態にする確率を上げるコンボをお伝えしましょう。とくせい「てんのめぐみ」を持ったラッキーで、わざ「かみなり」を放つのです。「てんのめぐみ」は、わざの追加効果の出やすさが2倍になるとくせいです。つまり、わざ「かみなり」で相手を「まひ」状態にする確率が、「60%」になるのです!
ちなみに、ラッキーは入手が難しめです。『ポケットモンスター X・Y』では、フレンドコードを登録すると行けるようになるフレンドサファリに出現します。フレンドサファリのタイプは、ノーマルです。
『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』で、ラッキーを手に入れるには、マボロシもりに出現する野生のピンプクを育てる必要があります。マボロシもりは、メガラティアスやメガラティオスに乗って大空を飛んでいると、たどり着くことがあります。
状態異常を活かしたコンボをもうひとつ伝授しましょう。
ツボツボなどが使える、わざ「まとわりつく」+わざ「どくどく」+どうぐ「ねばりのかぎづめ」のコンボです。わざ「まとわりつく」は、4〜5ターンのあいだ、相手を逃げられなくして、毎ターン終了時に最大HPの8分の1のダメージを与えます。「どくどく」は命中が90ですが、当たれば相手を「もうどく」状態にできるわざです。うまく当たればしめたもの。相手は、わざ「まとわりつく」の効果で逃げられないので、「もうどく」状態によるダメージでHPがどんどん減っていきます。どうぐ「ねばりのかぎづめ」は、わざ「まとわりつく」でダメージを与えるターンを、7ターンに増やす効果があります。逃げられず、HPが減り続ける状態が7ターンも続くコンボです。防御力に優れた相手でも、このコンボを受けると、ひとたまりもないでしょう。
ツボツボは、『ポケットモンスター X・Y』では、18番道路の岩をわざ「いわくだき」で壊したときに出現することがあります。『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』には出現しないので、通信交換やGTSを利用して手に入れましょう。
また、どうぐ「ねばりのかぎづめ」は、『ポケットモンスター X・Y』では、野生のニューラがよく持っていることがあります。ニューラは、マンムーに乗って17番道路を行き来していると出現します。『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』では、野生のサンドをつかまえると、ときどき持っていることがあります。サンドは、113番道路に出現します。
「解説!バトルおじさん」の連載も、これで第3回目。皆さんの知識もたまってきましたね。これまでに紹介したテクニックを使ってポケモンバトルをすれば、今までよりも勝率が上がっているはずです!
©2016 Pokémon. ©1995-2016 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
ポケットモンスター・ポケモン・Pokémonは任天堂・クリーチャーズ・ゲームフリークの登録商標です。