オヤ・マー博士の研究日誌

  • XXX-001 偶然の産物
  • XXX-002 “グー”の特性
  • XXX-003 グーイージの誕生
  • XXX-004 懐かしのあの屋敷
  • XXX-005 新たな能力
  • XXX-006 グーイージの弱点
  • XXX-007 グーイージの完成

XXX-003:グーイージの誕生

単なる物質ではないことが判明した奇妙な物体“グー”。この“グー”を使ってオバケを収集することができれば、わしの研究もはかどるんじゃないかとひらめいたのじゃ。オバケを捕まえるためには、わしの最高傑作“オバキューム”で吸い込むのが一番じゃ。そこでわしは“グー”を人型にすればオバキュームを使いこなすような反応をみせてくれるんじゃないかと期待して、実験をしてみることにしたのじゃ。
まず人型の型枠を作って“グー”をそこにはめ込んでみた。するとどうじゃ、枠から取り出したときは人型なのじゃが、すぐに元の形に戻ってしまった。残念じゃがうまく形を保つことができないようじゃ。
わしは途方にくれておったのじゃが、ふと前にルイージくんが“ゴーゴーカメラ”を使ったときの生体データが保存されておったことを思い出したのじゃ。そいつをわしのコンピューターから探し出し、電気信号に変換して“グー”に流し込んでみると……思った通りじゃわい。“グー”がみるみる形を変えて、ルイージくんそっくりになったのじゃ!さすがわしは天才じゃな!
ルイージくんそっくりに変形した“グー”に、今度はオバケ集めの行動パターンを覚えさせようと、過去のルイージくんの映像を見せてみた。するとこれまたわしの計算通り、見事にルイージくんの行動パターンを学習しおった。そして驚くべきことに、自分の体を変形させて、オバキュームそのものまでも完璧にコピーしおったのじゃ!ここまで期待以上の結果が出たのにはビックリしたわい!自分の才能が恐ろしいのぉ。
じゃが発明というものは慎重に進めねばならん。ここまで上手くいったのはよいが、次の段階としてオバケ集めの実証実験をする必要があるじゃろう。おっとその前に、このルイージくんそっくりに生まれ変わった“グー”に名前を付けてやらんとな。……よし、“グー”でできたルイージくんじゃから“グーイージ”くんじゃ!わしは“グーイージ”くんの実証実験をどこで行おうかと考えながら、「ルノマングリーニーコーヒー」で一息つくことにしたのじゃ。